【談話】2020年度政府予算案について 小池晃書記局長

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 日本共産党の小池晃書記局長は12月20日、2020年度政府予算案について、次の談話を発表しました。

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 一、本日、安倍内閣が閣議決定した2020年度予算案は、消費税増税で深刻な打撃を受けている国民のくらしや営業には目もくれず、大企業優遇と大軍拡を推し進める最悪の予算案となった。
 一、消費税増税後、消費は前回増税時以上に落ち込み、中小企業の経営も悪化している。政府は、総額26兆円と称する「経済対策」を打ち出し、その一部を本予算案に盛り込んだが、その内容は、公共事業の追加や、愚策としか言いようがないマイナンバーカード取得者へのポイント付与などが中心である。このような「ばらまき」を行うのではなく、消費税率を5%に戻す減税こそ実施すべきである。

 一、456兆円もの内部留保をためこんでいる大企業には、「ベンチャー投資」「第5世代移動通信システム(5G)」などを対象とした優遇税制の創設、大型公共事業予算の追加など、手厚い対策が盛り込まれた。財政投融資も3年ぶりの増額で13兆円を上回ったが、巨額の累積損失を抱えた官民ファンドへの追加出資などの浪費的歳出が増やされている。

 一、軍事費は8年連続増額で、初めて5・3兆円を超えた。19年度補正予算でも0・4兆円が追加され、トランプ政権の圧力に屈して、米政府の言い値で買わされる「有償軍事援助(FMS)」で高額兵器の「爆買い」を進める予算である。「いずも」型護衛艦の改修や戦闘機F35Bの取得費用など、事実上の空母化に踏み出すとともに、ステルス戦闘機F35A、新型空中給油機、長距離巡航ミサイルなども増強され、宇宙作戦隊の創設など、軍拡をいっそう加速させる危険な予算であり、辺野古新基地建設にくわえ、国民の反対で配備場所も決まっていない「イージス・アショア」の経費を計上するなど、民意を踏みにじる予算である。

 一、社会保障予算の「自然増」は、安倍政権のもとで4回連続となる診療報酬マイナス改定などによって、1200億円削減された。年金は2年連続で「マクロ経済スライド」で実質削減となる。さらに安倍政権は、75歳以上の医療への2割負担導入、介護利用料負担増など、いっそうの改悪を進めようとしている。中小企業対策費や地方交付税など、文教予算も削減された。農業予算ではTPPや日米FTA対策が計上されたが、形ばかりのものであり、国内農業への深刻な打撃や自給率の低下を阻止できるものではない。気候変動への対応が喫緊であるにもかかわらず、国際的な非難をあびている石炭火力発電の輸出支援予算を継続し、技術的に展望がない高速炉の開発予算など、国民の願いに反する原発推進にも固執している。

 一、国民に4兆円を超える消費税増税を押しつけながら、景気悪化で法人税や所得税は軒並み減収となり、一般会計税収の伸びは1兆円程度にとどまり、日銀の異常な金融緩和に依存して大量の国債を発行する財政運営が続いている。大企業や、アベノミクスで巨額の資産を得た富裕層への優遇税制をあらため、大軍拡などの浪費をやめれば、消費税減税や社会保障など暮らしの財源は確保できる。

 一、予算案の内容とともに、いま問われているのは、「桜を見る会」という政府公式行事を自らの支援者をもてなすために私物化して恥じない、安倍政権の姿勢である。公私の区別もできない政権に予算編成をまかせてはおけない。日本共産党は、国民の暮らし第一の予算への組み替えを要求してたたかうとともに、野党連合政権を一日も早く実現するために全力を尽くす。