鶴保庸介氏の沖縄担当相としての資質を問う―「しんぶん赤旗」記事より

鶴保庸介氏の沖縄担当相としての資質を問う―「しんぶん赤旗」記事より

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「『土人』ということが差別だとは断定できない」の問題発言だけでなく大臣就任以来、沖縄県民の気持ちを踏みにじる発言を続ける鶴保庸介氏の沖縄・北方担当相としての資質が、今大きく問われています。この問題について書かれた11月10日付「しんぶん赤旗」の記事を転載します。

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「土人」発言擁護の鶴保氏

沖縄担当相の資格なし

    沖縄県でヘリパッド建設に反対する市民に機動隊員が「土人」「シナ人」と暴言を吐いた問題で鶴保庸介沖縄・北方担当相が「『土人』ということが差別だとは断定できない」(8日の参院内閣委員会)などと語ったことに対して、同氏の沖縄担当相としての資質を問う声が広がっています。

「土人」発言(10月18日)については、菅義偉官房長官が「不適切な発言」と述べ(同19日)、金田勝年法相も一般論としながら「土人」という言葉は差別用語であるとの認識を示しました(同25日)。『広辞苑』でも、「土人」は「未開の土着人。軽侮の意を含んで使われた」と説明されています。

こうしたなかでの鶴保氏の「差別だとは断定できない」との発言は、沖縄の担当相として差別発言を事実上正当化するものです。

鶴保氏の発言に対して沖縄タイムスは9日、県幹部らの「土人は明らかに差別発言だ」「本当に沖縄に向き合う意思があるのか」などの反発の声を紹介。解説記事では「沖縄担当相としての資質以前に政治家としての人権感覚を疑わざるを得ない」と強く批判しています。

鶴保氏は大臣就任(8月)直後から沖縄県民の気持ちを踏みにじる発言を繰り返してきました。

8月には「沖縄振興策と基地問題は確実にリンクしている」(4日)、「基地の問題が進まない限り、振興額が減る場合もありうる」(9日)などと述べ、“カネをちらつかせ基地を押し付ける”姿勢をあからさまに見せました。9月にも、名護市辺野古の米軍新基地建設をめぐり国が県を相手どって起こした違法確認訴訟について問われると、「注文はたった一つ。早く片付けてほしい」と言い放っています(16日)。

鶴保氏の今回の発言は、同氏に沖縄担当相の資格がないことを一層示すものです。

(前野哲朗)

2016年11月10日「しんぶん赤旗」

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